目次
はじめに
この記事は次のような方に向けた記事です。保険に初めて入ろうと思うが、何がいいか分からない。
すでに保険に入っているが、保険料が高すぎて見直したい。
固定費を見直したい。
積立型の保険に入っているが、これでいいのか悩んでいる。
積立型の保険と、株や投資信託などの資産運用はどちらがいいのか考えたい。
つまり保険というものをよく考えたことがなかった方が、その有効性について確認するための記事です。
キーワードとしては、初めての保険、積立型保険、資産運用との関連です。
はじめに私の話を聞いてください。
はじめに私がかつて入っていた保険の加入状況をお読みいただけると幸いです。多分私と同じ状況の方も多くいらっしゃると思います。 同じ境遇の方にはぜひこの記事を参考にしていただきたいです。 まず私は30代前半の会社員です。 家族は妻のみで、子供はいません。 当時加入していた保険は2種類でした。 ひとつは社会人になって少ししてから入った終身保険の死亡保険です。保険料:月額18,000円
払込期間:40年
死亡(高度障害)保険金額:10,000,000円
基本保険金額:10,000,000円
もうひとつは30代になってから加入した外貨建ての15年で払い切り医療保険です。
保険料:月額17,000円
払込期間:15年
三大疾病と診断されたら:3,000,000円
つまり保険料は月額35,000円でした。これが結構家計を圧迫していました。
終身保険や払い切り保険にしたのは保障が一生涯続くというメリットに惹かれたからです。
ただよく検討したわけでなく、なんとなく一生保険を考えるのであれば終身保険だろうという思い込みがあったためです。
また年齢が高くなるにつれて保険料も高くなるので、安い値段の若いうちに契約をしてしまいたかったというのもありました。
同じような考えで現在の保険に加入している方も多いのではないでしょうか。
皆さんは様々な保険をシミュレーションして加入されましたか?
保険の必要性を確認しましょう。
保険についてよく理解していないまま加入してしまったという方は、このまま記事を読み進めてください。 今あなたが入っている、もしくは入ろうとしている保険は本当に必要なものなのでしょうか。 公的な医療制度ではまかないきれないものなのでしょうか。 そもそも国の医療制度がどのようなものなのかがわからない、という方も多いと思いますので確認をしていきましょう。 厚生労働省のHOを参考にしたいと思います。 それによると、日本の国民皆保険制度の特徴としては次の④点が挙げられています。①国民全員を公的医療保険で保障
②医療機関を自由に選べる
③安い医療費で高度な医療
④社会保険方式を基本としつつ、皆保険を維持するため、公費を投入
みなさんが気になるのは③ですよね。
日本という国での保険制度は全員が加入しているのも、医療機関を自由に選べるのも理解していますよね。そして公費が投入されているのも理解できます。
日本の医療は他国と比べて高度なのだろうということも推察できます。
ただ、安い医療費というところだけが曖昧に感じられるのではないでしょうか。この不安から民間保険への加入が行われているのでしょう。
医療費が安いというのは負担額が少ないということです。
今回は70歳未満の人で考えますが、かかった医療費の3割の負担で済むということですよね。この辺りは知っている方も多いのではないでしょうか。
風邪や軽い怪我などの軽症な受診の場合は支払う金額も多くはないので特に気にはなりませんよね。
問題は沢山のお金がかかる大病の時です。医療費は3割の負担ですよ、と言われてもその負担額が大きすぎたとしたら怖いですよね。
これを危惧して民間の医療保険に入るのでしょう。
高額医療制度と医療費控除を知っていますか?
そういった場合のために高額医療制度があります。オリックス生命の解説が図付きでわかりやすいです。医療費がたくさんかかっても、1か月あたりの自己負担額が決まっています。病院で支払った医療費が、1か月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度のことです。 〜中略〜 月100万円の医療費だった場合、自己負担は月8万7,430円ということになります。健康保険適用の治療の場合は、過度に自己負担の心配をする必要がないといえるでしょう。100万円の医療費がかかった場合の話ですが、100万円の3割負担ですので本来ならば30万円の自己負担になります。それが高額医療制度のおかげで9万円弱までになるといことです。 ここで扱っている医療費というものには入院費も含まれているようです。 ただ希望による病室の種類の指定は保険の対象外となり、その分の差額が全額自己負担となってしまいますので注意が必要です。 次に医療費控除について調べていきたいと思います。 ニアエルのHPによれば、
医療費控除とは、1年間に多くの医療費を支払った場合(一般的には10万円超)に、所得税が安くなる所得控除という制度の一つです。とのことです。 対象となるのは自分および生計を共にする家族、1年間まるまるの期間にかかった医療費ですし、その医療費の種類としても以下のようなものなので控除の申請をすることができる方は多いと思います。
<医療費控除の対象となる主な医療費> 病院や歯科医院での治療費 ※健康診断の費用、医師や看護師への謝礼、予防接種の費用は除く 治療のために購入した薬の代金(市販薬でもOK) ※ビタミン剤など健康増進や病気予防のための医薬品代は除く 病院や助産所、介護施設などへの交通費(電車やバスなど) ※自家用車で通院する場合のガソリン代、駐車場代は除く けがや病気の治療のためのマッサージ、はり、お灸などの費用 ※疲れを癒したり体調を整えたりするための施術や国家資格を持たない者による施術は除く 入院や自宅療養をしている病人の付添を頼んだ場合の付添料 ※家族や親戚が付添をした場合の付添料は除く 助産師が分娩の介助をした場合の介助費用 介護保険制度にもとづいて受けた一定の介護サービスの自己負担額医療費をきちんと管理しておく必要がありますし、書類の提出も必要ですが、戻ってくるお金があるのであればしておいて損はない制度ですよね。 こうやって見てみると、高額医療制度を利用すれば1ヶ月にかかる医療費は10万円程度で済みます。 それでもまかなえない部分を民間医療保険で補う形になりますね。
民間保険の種類を確認しましょう。
公的な医療制度をきちんと利用すれば、際限なしに医療費がかかってしまうということはありません。 そう考えると病気になった時に支払われるような保険は必要ないのかもしれませんね。個人的には必要となるまでに支払うことになる保険料をそのまま貯蓄に回しておけば問題ないように思います。 それでは必要な保険というものはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは民間保険の種類を見ていきたいと思います。 民間のいわゆる生命保険と言われるものは4種類に区分できるとのことです。
死亡保険:死亡や高度障害等で保険金を受け取れます。
医療保険:入院や手術、通院等で給付金を受け取れます。
がん保険:がんと診断されたときの入院や治療等で給付金を受け取れます。
傷害保険:日常生活、レジャー、スポーツ等のケガに備えます。
個人年金:保険料を積み立て、老後等に年金や一時金で受け取ることができるよう備えます。
介護保険:一定の介護状態になったときに給付金を受け取れます。
所得補償・就業不能保険:病気やケガで働けなくなったときに備えます。
こういった種類の保険の中から公的制度では補えないものを選べばいいのではないでしょうか。
また支払いや保障のあり方によっても大別できます。それが掛け捨て保険と終身保険です。
掛け捨て型保険(定期保険)
掛け捨て型保険とは、満期保険金や解約返戻金がない保険です。保険期間中に保障の対象となる事柄がおきれば、保険金や給付金が支払われますが、何事もなく保険期間が終了すると、なにも支払われず保険料は掛け捨てになります。保険料を運用に回す必要がないため、貯蓄型保険に比べて保険料がお手頃になっています。
終身保険(貯蓄型保険)
終身保険とは、万が一に備える保障機能と、貯蓄機能が合わさった保険を言います。万が一に備えつつも、支払った保険料の一部が運用に回されて、保険の満期時には満期保険金、解約時には解約返戻金としてお金を受け取ることが出来ます。
これだとわかりづらい部分もあるので、要点を抜粋してみます。
掛け捨て型保険
・毎月の保険料が割安
・高額な保障額を準備しやすい
・保障の見直しがしやすい
・毎月の保険料が割安
・高額な保障額を準備しやすい
・保障の見直しがしやすい
終身保険
・保障と貯蓄を両立できる
・支払った保険料が無駄になりにくい
・保障が一生涯であることが多い
・保険料が割高になる
・短期の解約では返戻金が払込保険料を下回る
・選べる商品は少なめ
支払い保険料の総額をシミュレーションしましょう
以上、公的な医療制度や民間保険の制度を確認してきました。 ここまでをあまり考えずに、なんとなくで保険を契約してしまっている方も多いのではないでしょうか。 納得のいく保険を契約するために必要なのは比較です。 ここからは実際に自分が入るべき保険を検討していく段階に入りたいと思います。 皆さんは実際に支払われる保険料の総額をご存知でしょうか。 計算してみたとしてその保険料は割高でしょうか、割安でしょうか。 終身保険の場合は計算がしやすいです。月額の支払い保険料×支払い期間です。 私の2つの保険を計算してみると、¥18,000×12ヶ月×40年=¥8,640,000
¥17,000×12ヶ月×15年=¥3,060,000
合計で11,700,000円。約1,200万円です。
これは高いのでしょうか。安いのでしょうか。
皆さんの感覚としてはどうでしょうか。
その判断をするには比較対象が必要になります。それが別の携帯での保険のシミュレーションです。
同じ保障の掛け捨て保険を同じ期間で見積もってみた時にそれが割高なのか割安なのかを初めて知ることができます。
参考にオリックス生命の掛け捨て保険を利用したいと思います。各保険会社にはシミュレーション機能が備わっているのでぜひ利用してみてください。
月額保険料:6780円
保険期間:90歳満了
死亡保険金額:10,000,000円
総支払い金額:4,881,600円
同じ保障内容で、終身と同じ期間保障が続くようにしてみるというシミュレーションとしては少し無茶な見積もりをとってみました。それだと約500万円ですね。
こんな無茶な計算をしても終身保険の総支払い金額よりも500万円安くなります。これが10年ごとの更新など通常の掛け捨ての契約にするとさらに安くなると想像できます。
こうやって見ると終身保険は保障が一生涯ということを売りにしてはいますが、割高なのがわかります。
掛け捨て保険の注意点
計算上では明らかに掛け捨て保険の方が安いです。
ただ注意すべき点もあります。それは今の健康状態がそんなに長く続くのか、と言うことです。
シミュレーションはあくまでもシミュレーションです。ここでは「現在の健康状態が続いたとしたら」という仮想のもとでシミュレーションが行われています。
再び私の話をさせていただきます。
保険の見直しをし、それまで入っていた終身保険を解約、新しい掛け捨て保険を契約しようとしていた時のことです。
保険会社から連絡があり、私の健康状態は非喫煙健康優良体には該当しないとのことでした。
私には医師からは問題ないという指摘があったものの、健康診断では要観察の項目があります。
医師からの問題なしという診断は保険会社の見立てには影響しないとのことでした。
そのため私の保険料は予定よりも少し高めになってしまいました。こういったことがあるのでシミュレーションだけでなく、正式な見積もりを取ることをお勧めします。
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